美容師国家試験の学習アプリを作るにあたって調べていて、この試験の難しさは範囲の広さそのものより、実技の練習と並行しなければならないことにあるのだと感じました。

まとまった机の時間が取りにくい。だからこそ、勉強法の設計が効いてきます。

5分野は、性格がまったく違う

筆記試験の出題は、関係法規・制度/衛生管理/保健(人体・皮膚科学)/香粧品化学/文化論及び美容技術理論の5分野です。

これらを「同じやり方」で勉強しようとすると、効率が落ちます。分野ごとに求められるものが違うからです。

関係法規・制度は、条文や制度の枠組みを覚える分野です。理屈より「そう決まっている」という性格が強いので、暗記の比重が高くなります。

衛生管理保健は、仕組みの理解が効きます。人体や皮膚の構造、感染と消毒の原理は、つながりで捉えると個別の暗記量が減ります。丸暗記に走ると量に押しつぶされる分野です。

香粧品化学は、成分と作用の対応関係が中心です。名前が似たものが多く、混同しやすいのが厄介なところ。ここは区別を意識した反復が要ります。

文化論及び美容技術理論は、実技の知識と重なる部分があります。日々のサロンワークや実技練習で触れている内容と結びつけられると、負担がぐっと軽くなります。実技と並行していることが、逆に有利に働く分野です。

つまり、「暗記で押す分野」と「理解でつなぐ分野」を意識的に分けることが、限られた時間で成果を出す第一歩になります。

すきま時間を「演習」に使う

実技練習の合間、通学時間、シフトの休憩。まとまった時間が取れないなら、細切れの時間をどう使うかが勝負になります。

ここで大事なのは、すきま時間にテキストを読まないことです。読むだけの学習は、記憶に残る量が驚くほど少ない。同じ5分なら、問題を解く方が圧倒的に効率的です。思い出そうとする負荷そのものが、記憶を定着させるからです。

四択問題は1問あたり考える時間が必要ですが、○×形式なら数秒で判断できます。信号待ちの間に3問、といった使い方ができるのはこちらです。

四択で終わらせない

過去問を四択のまま解き続けると、ある落とし穴にはまります。「なんとなく選んで当たった」が積み上がることです。

四択は、4つのうち1つを選べば正解になります。他の3つがなぜ違うのかを説明できなくても、正答率は上がってしまう。ところが本番では、選択肢の言い回しが変わるだけで途端に崩れます。

対策は、選択肢を1つずつ判断する練習です。1問を4つの独立した○×問題として扱う。こうすると「この肢だけ根拠が言えない」という穴が見えてきます。

「正しいものはいくつあるか」を問う個数問題は、この力を直接試してきます。まぐれ正解が通用しない形式なので、ここが安定してきたら実力がついた証拠と考えていいと思います。

模試は「時間配分の練習」として使う

本番形式の模試は、知識の確認だけが目的ではありません。時間配分と、分からない問題の切り上げ方を練習する場です。

1問に固執して後半を落とすのは、実力があっても起きる失点です。「30秒考えて糸口がなければ飛ばす」といった自分なりのルールは、事前に決めて練習しておかないと本番では実行できません。

また、模試は必ず採点後に振り返るところまでをセットにしてください。解きっぱなしでは、模試の価値の半分以上を捨てることになります。

まとめ

  1. 5分野を「暗記で押す」「理解でつなぐ」に仕分ける
  2. 文化論・美容技術理論は、実技の知識と結びつけて負担を減らす
  3. すきま時間は読むのではなく解く。○×形式が向く
  4. 四択を肢単位に分解し、まぐれ正解をつぶす
  5. 模試は時間配分の練習と、振り返りまでをセットにする

アプリでの実装について

「うちの美容師試験ノート」は、この考え方をそのまま形にしたアプリです。5分野をまんべんなく収録した四択501問に加え、そこから自動生成した一問一答○×を約2,000問、本番形式の回別模試を10回分収録しています。試験日から逆算する学習プランと間隔反復による自動復習にも対応しました。

完全オフライン・登録不要で、学習の進捗は端末内にのみ保存されます。課金要素はありません。

※アプリの収録問題は、出題論点をもとに作成したオリジナルの学習用問題です。実際の過去問題そのものの転載ではありません。

勉強法についてのご意見や「こういう機能がほしい」というご要望は、お問い合わせページからお寄せください。